「分析から何がわかりましたか?」と問われると、多くの人が次のような答えを出します。



 



 ・分析の結果、XXX店の月別実績はバラつきが大きいことがわかりました



 ・AAABBBの間の相関が強いことがわかりました



 



これらはそれぞれ正しく「分析結果」を説明しています。



 



しかし、分析結果は、ズバリ!途中経過です。多くの場合、聞いている側の知りたいことは「分析結果」ではなく、それを”解釈“した後の「結論」なのです。



 



例えば先の例での解釈(結論)は次のようなものが考えられます:



 



 ・XXX店の売上は安定しておらず、在庫や売上のリスクが高いです



 ・AAAにはBBBが要因として強く影響していると考えられます



 



そのため、その「結論」を知りたい人からすると、本質的なメッセージや結論を早く知りたいにも関わらず、途中経過を延々聞かされていることになります。



 



これでは相手の理解を得られませんね。



 



私は「で、そこから言えることって自分の言葉に置き換えると何ですか?」



という質問をセミナーや研修の中で意識的に多く投げかけます。



 



上記のような意図があるからです。



 



日経情報ストラテジー(日経BP社)12月号に、「あまのじゃくなロジカルシンキング」第3回連載が掲載されています。



 



今回は、「論理性に欠ける2つのポイント その内容が何かを知る」と題して、2つのポイントを解説しています。



 



一つは、根拠に抜け漏れがある場合



もう一つは、論理が飛躍している場合



 



いずれも、よく起こりがちな事例と共に、ロジカルシンキングの質をより高めるための注意点や思考、視点を紹介しています。



 



データ分析をするにも、課題解決をするにも、提案・企画をするにもこれらの視点、発想は必須です。



 



また、11~12月に実施予定のオープンセミナーの紹介も2つ出ています:



・11/22:仮説構築実践講座



・12/9:課題解決のためのデータ分析入門セミナー



 



是非ご一読ください。



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9月23日(金)に日経BP主催「課題解決のためのデータ分析入門」セミナーを実施致します。



こちらも10回目となる人気セミナーです。



 



http://coin.nikkeibp.co.jp/coin/itpro-s/seminar/nis/160923/



nikkei BP



分析結果1つ1つだけでは、中々相手の腹に落ちる説得力や提案力につながりません。



実務上必要となり基礎的なデータ分析手法を学びつつ、それらのアウトプットをつなぎ合わせ、課題解決ストーリーを1日を通して作ります。
分析結果からのストーリーの作り方、データによる課題解決というテーマにご興味がある方は是非ご参加ください。
データ分析初心者でも大丈夫ですよ。



bnr_toranomaki



 



「売上が30%も落ちたよ」



と聞いて、ここにどんな問題があるかすぐに思いつきますか?



「明確、具体的な言葉の定義」、「データで定量的に」に続き、
「適切な課題設定」に必要なポイントの3つ目は「比較対象を明確に」です。



 



  「30%落ちた」という表現。



昨月と比べてなのか、昨年同期に比べてか、 それとも5年前と比べてなのか。



それにより言っている内容は全然違います。
また、比べる対象は、このように期間的なことだけでなく、競合や 自社の他製品など他にもたくさん考えられます。



「前年同期比で」30%落ちていても、「対競合」では 5%かもしれません。
これってどういうことか分かりますか?前年比で市場が縮んでいるだけで、
その中で自社は善戦(シェア拡大)している可能性が高いといえます。



 



言っている人は「そんなの当り前」と思って、無意識に省略してしまいがちです。



言う人と聞く人の想定が違うことが後から判明、とならないように最初から明確にしておきたいものですね。



bnr_toranomaki



 



前回の「明確、具体的な言葉の定義」に続き、「適切な課題設定」に必要なポイントの2つ目は「データで定量的に」です。



 



例えば、話し言葉ではそのままスルーしてしまいそうな「急激に」や「非常に」といった価格的な表現は、データで問題を解く場合には要注意です。



 



人によって、程度の認識が違っていたり、最悪な場合、意図的に大げさに伝えることもあるからです。



「急激」とは2割なのか5割なのか、いつからのことを指しているのか、など数値化できるとこは事前にはっきりさせることで、出発点の課題認識を共有できます。



 



 



『“非常に”売れたといっていたくせに、たったこれだけのことか。』



 



といったオチ になりませんように。


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