Biz/Zineオンライン連載第2回が掲載されました。
「仮説を立てること」の価値を分かりやすく解説しましたので、是非ご覧ください。
ゴールを見据えたデータ集め
せっかくやり方を覚えたデータ分析の威力を、職場で十分に発揮するにはどうすれば良いのでしょうか。
「Garbage-in, Garbage-out」という言葉があります。
「ゴミのようなデータを使えば、どんなに分析手法が素晴らしくても、ごみのような結果しか得られない」といった意味です。
では、「ゴミではないデータ」とは何でしょうか。一般論で言えば、そのデータは仕事のゴールにどの位のインパクトを持つものなのか、を考えてみると分かります。
自分の職場だけで何となくモニターし自己最適だけに留まっている分析結果と、関係者がみなその分析結果がどのように自分達の最終ゴールに影響するものなのか把握できている場合とでは、成果が全く異なります。にも関わらず、前者のケースも少なくありません。
「このデータは何のため?」「これを知ると何ができる?」という問いに明確な回答ができるか否か、が確認する術の一つではないでしょうか。
昨日、新潟県燕市役所の職員の方を対象にした「実務データ分析研修」を実施しました。
民間企業とは違うとはいえ、地方自治体もこれから価値創造的な企画、運営ができないと立ち行かなくなるという市長をはじめとした職員の方々の危機意識とやる気から実現しています。
これ自体素晴らしいことですし、将来の大きなポテンシャルを感じます。
「数字(データ)を使って、ストーリーを描けるようになる」をゴールに、
・データ分析に取り掛かる前の課題や仮説などの「考え方」
・基礎的な数字を使った、状況把握や課題ポイントの特定
の2つをメインにお話しました。もちろん演習もたくさんやって頂きました。
燕市の本気度は高く、私も当然全力でサポートさせて頂いています。
私自身、燕市が他の自治体から一目置かれるような「価値創造型人材による自治体」となることをお手伝いできればと本気で考えています。
そのため、来年度は今回の超入門編の続編に続き、具体的な実務課題やデータを使い、プチコンサルを一定期間行い、具体的な成果や実を刈り取れる実習(実践)も行う予定です。
全国の自治体の皆様、ご興味ありましたら是非ご連絡下さい。
今までとは全く違う、実践的なプログラムをご提案致します。
組織の中でデータ分析結果の納得性を高めるものって何でしょう?
適切なデータや正しい分析作業も重要ですが、実は次のポイントも重要です。
課題から結論までの全体の整合した流れ(ストーリーライン)
分析対象とした課題の範囲とそれを選んだ根拠
これらの考えが抜けていて、全体の流れがロジカルでないと、いかに部分的に良い分析ができても、主張を全体として納得してもらえません。
例えば「顧客分析からこんな課題が分かりました」と言っても、「では売上が落ちている原因は顧客以外にはないのか」というごもっともな指摘を受けることでしょう。
全体像を見せてから、各論の詳細に入る(その各論を選んだ理由もデータで示すとベスト)という進め方です。
これはデータ分析の技術そのもとというよりは、“データをどこでどう使うか” が全体像とともに事前にきちんと把握、設計されているかという問題です。
研修の中でもこのような点を扱いますが、研修後の実務サポートの中で、具体的な課題を一緒に見ながらこのような視点を持つサポートもさせて頂いています。
横浜国立大学で、ビジネス実務データ分析の授業「Modeling with statistics」を半年間担当しました。留学生向けの授業のため、全て英語です。ここは日産で鍛えられた成果が出ました。
先日最終講義を行い、期末試験レポートをアナウンスしたところです。実務家による、実務で使える内容が大学でもどんどん求められるようになってきました。
来年度も担当することが決まっています。また、楽しみですね。
英語での研修をご希望の方はご相談に乗ります。