一方的な研修ではなく、その後の”実践”が大事

今年度も全国12の地方自治体のクライアント向けに、EBPM(行政実務でのデータ活用実践スキル)のプログラムをご提供しております。

昨日は鹿児島市役所にて、研修後の『実践ワークショップ』を現地にて開催致しました。

2人ペアになり、実課題に対して実データを用いて提言を作って頂きます。

その成果を、まずは中間発表としてワークショップ的に全グループの中で共有頂きました。

どれも地に足の着いたテーマで、試行錯誤しながら自らの筋道(ロジック)をデータで証明しながら作り上げていました。
進めにくかった点、難しかった点なども惜しみなく発表頂き、それらの実践的なハードルの超え方なども具体的にアドバイスさせて頂きました。

次回は22日にその続編を行います。

このような取り組みにご興味がある自治体の方、是非ご相談下さい。


データ活用:自治体向け機関誌の特集に寄稿しました

最近私が民間企業、行政いずれにもお伝えしている本質的な内容を簡潔に纏めた特集記事です。

是非ご覧ください。

『データを活かすには「データドリブン」ではなく「ゴールドリブン」で』

https://www.jiam.jp/journal/pdf/121-03-01.pdf


来年度のご依頼のペースが速いです

2023年度(2023年4月以降)のプログラム実施をご検討の方は、お早目に日程などの御相談を頂ければと思います。

私としてもできるだけ多くの企業や自治体の方々のお役に立てるように調整して参りたいと考えておりますが、既に多くのスケジュールが埋まっており、残りの枠は早い順に無くなっていきます。

最終確定のタイミングは後でもまずは仮日程の御相談・調整でも早めにご検討下さい。

どうぞよろしくお願い致します。


新潟県燕市役所で行った「自治体の課題解決のためのデータ分析活用プロジェクト」

毎年続けていますが、こちらは4年前に行ったプロジェクトに関してです。

頂いたお題は『子供の貧困問題』。隣の弥彦村の職員も含め、様々な部署からのメンバー8人で構成するプロジェクトが始まりました。

 “貧困”というと、経済的な状況が真っ先に思い浮かぶ人が多いと思いますが、貧困の定義によっては、お金だけでなくその他生活環境や精神的な状況なども関連します。
一律に「世帯年収XXX万円以下」といった尺度を思考停止したまま使うと、本当の課題を拾いきれないリスクがあります。

  プロジェクトでは、この“定義”の部分にかなり時間を掛けて議論をしています。

 

 同様に、他の地域課題として「人口減少」があります。
これについても、課題定義が曖昧だと、とりあえず「XX年前からXXX人人口が減った」ことを問題視してその要因特定を進めてしまいます。
恐らく、既に全国的に言われ尽くされた内容に行き当たるだけでしょう。
そして一自治体だけで解決することも難しいと思います。

一方、人口が減っていること自体を問題とするのではなく、「我が地域は周辺自治体と比べて人口減少率がより高い」と定義すれば、見るべきデータ(指標)が変わることに気づくことが重要です。具体的には、他地域との比較結果から差を見出して問題を捉える必要があるのです。

つくづく、「データを活かして成果につなげる」とは”データ有りき“ではなく、論理思考に基づいたしっかりとした課題定義などが不可欠であることを痛感します。


データ分析活用スキルアップの基礎練習

地方自治体などを中心に、『自業務で「データ分析」を活かし示唆を得る』ことの難しさと方法を”練習“するプログラムが効果を発揮しています。

具体的には、

「あなたの業務上の2つのデータを比較・評価して結論を作ってください」

というお題を出し、1~2週間の時間を与えます。

 

2つのデータとは例えばA商品とB商品、A地域とB地域、今年と昨年の実績値など何でも構いません。

ポイントは、比較することで大きく差が出る(=何かしらの意味がある)切り口を見つけ、その意味するところを”結果“だけでなく”結論“として纏めるところにあります。

 

比較の方法も無数の選択肢があり、自分の結論を的確に示す方法をあれこれ試す必要があります。その中で試行錯誤しながらスキルを身に付けてもらうのです。

検討⇒発表⇒フィードバック⇒発表⇒フィードバック・・・を一定期間内で繰り返し、アウトプットをブラッシュアップしていきます。

 

例として、2つの地域の家賃相場の違いを複数の視点から比較評価したり、課ごとの残業時間を比較し、その特徴の違いからグループ分けをした上で各グループ要因の違いを想定するなど、実用的であると同時に面白みも出てきます。

 最初のテーマ選びで悩む人も少なくありませんが、「仕事でデータ分析を活用しよう」とすれば必ず避けて通れない部分でもあるので、その難しさと重要性にも気づいてもらいます。

 とてもシンプルな練習ですが、データ活用に必要な一通りのプロセスを全て体験することができます。

 

皆さんの職場でもいかがでしょうか。

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