オンラインでの企業研修も順調に進んでおります



 



ほぼ毎日のように、企業や自治体のクライアント様向けに「データ分析活用」の研修プログラムを実施しております。



オンラインに切り替えても、データ分析活用というコンテンツの特性もあり、その質を落とすことはありません。



先日は、大手の放送局の方々に向けた研修を実施致しました。



 



その後、企画された事務局から、「受講者の声」として事後アンケートに記入された内容をお伝え頂きました。



それらがこちらです:



 



*講師が指摘する「データ整理」作業を淡々と進めて満足していたことを反省したい。今後は様々なローデータを分析する際に相関分析や回帰分析のプロセスも積極的に取り入れて実践していきたい。



*最も大きな学びは外部講師によるデータ分析の考え方の内容で、データを触る前に目的を明確にする、という、基本的だが忘れがちなことを改めて学びなおすことができた。



*基本的な数字へのリテラシーを持ってさえいれば、結局は「何を知りたいか」「そのためにどの数字を使って実態に迫るか」という思考力を鍛えられる研修だった思う。



*データ分析の基本手法を実務的に学べた。習得している統計学の知識を業務で使うための視座を知りたいという目的を果たせたので、積極的に実務で利用して、主観的な判断に頼らない改善スキームを自分なりにつくってみたい



 



コロナ禍においても、非常に向学心旺盛で、学びたいという気持ちが強く伝わってきます。



私もこういう方々を一生懸命サポートさせて頂きたいと思っております。いつもありがとうございます。



『テレワーク時にこそ活躍するデータ活用』~でも、それを活かすのに必要なこととは?~



 



オンライン、リモートワークが進み、自宅で仕事の価値を出すことが、より一層明確に求められるようになっています。



その中でも「データ分析」や「データ活用」は、自宅でもリモートで価値を出せる有力な業務の一つと言えます。



ただ、統計学やデータサイエンスの知識を増やせば自動的に価値の高い分析ができるわけではありません。(そのあたりは世の中にはまだまだ大きな誤解があります)。



 



では、リモート時代のデータ分析には、どのようなメリットや特徴があるのでしょうか。



先日、ウイングアーク1st社が主催するイベントにて、このテーマにおける基調講演をさせて頂きました。



 



全ての講演内容ではありませんが、そのエッセンスがオンライン記事として公開されました。



当日ご参加できなかった方、本テーマにご興味がある方、是非こちらをご覧ください。



【データ活用のトリセツ第一回】“旬な”データからインサイトを得る」イベントレポート 個人が身につけるべき3つのスキルとは?





全国の地方自治体の「データ活用」サポートの成果が出ています



 



様々な自治体向けに、自治体のためのデータ活用プログラムを多くご提供しております。



その中の一つである和歌山県紀の川市役所での活動と成果が新聞に掲載され、紀の川市からその画像が送られてきました。



記事の中で触れられている「データ分析専門家」というのが私です。



 



研修やワークショップを複数回実施しましたが、研修を研修として終わらせることなく、実際の効果や成果まで出していただけることは大変心強いです。



コロナ問題で東京一極集中の流れが変わる今、そしてこれからは地方のチャンスとも言えます。



EBPM(Evidence-Based Policy Making)という流れの中で、しっかりと主観ではなく客観で物事を判断できる自治体は強いです。



 



「我が町も!」という自治体や団体などがございましたらご相談下さい。



 





機械がやる仕事 vs 人がやる仕事



 



私のプログラム全ての根底に流れているコンセプトです。



リモートワーク時代になろうか否かに関わらず、人が働いて価値を生み出す部分と、機械でより速く正確にできる部分との違いに着目する必要があります。



 



例えば、ある大量のデータから一定のパターンを読み出す(いわゆるデータサイエンスによるビッグデータの解析)作業は、どちらに属するでしょうか。



生身の人間が一生懸命頑張ったところで、機械に太刀打ちできないことは明白でしょう。



 



では一体、どこで人は勝負するのか。。。。 それを示した図がこちらです:





素晴らし機械も、その目的やインプット情報は人間が与える必要があります。そのインプットの質によって、出てくるアウトプットの質も決まります。



実務経験、ビジネス経験のない学生がいきなりデータサイエンスを学んで「プログラミングができます」と言ってもなかなか一般の事業会社では採用されない、活かされないのもここにポイントがあります。



 



まずはここ(インプットの段階)で、大きな価値を発揮することができます。



 



また、機械が出すものは「計算結果」でしかありません。そして、最初に規定した目的は計算結果を知ることではないはずです。



 



つまり、「計算結果」を解釈して、「結論」や「ストーリー」に置き換える作業が最後のアウトプット作業として存在します。



これをしっかり行うためのスキルも重要ですが、多くの場合あまり着目されていません。



 



私のプログラムでは、この概念を重要視しています。そして、実際の研修の中では、ここでいう「インプット」と「アウトプット」のスキルを中心にお伝えしています。実際には「スループット」(分析のやり方や手法)などを通じて、その実践力を身に付ける構成になっています。





 



 



多摩大大学院で「クリティカルシンキング」を社会人大学院生に教えています。



前から気になっていたのは、いわゆる(日本以外の)ビジネススクールで「ロジカルシンキング」や「クリティカルシンキング」をビジネス科目として正式に教えているところはあるのか、あるとすればどのような内容を教えているのかということでした。



 



そのような中、ワシントン大学のビジネススクールでクリティカルシンキングを教えている教授とコンタクトが取れ、授業内容の情報交換をしたところ、いくつかの大学院で共通して教えているテーマが「課題設定・定義」ということが分かってきました。



 



 最初の課題設定が不適切だと、その後正しい答えに行き着かない



 



この本質的なことに思い切り重点を置いて、ビジネスケースや演習でスキルを磨きます。しかも、ワシントン大学では、私のクラス同様、個人演習とグループディスカッションでの演習を取り入れています。



つまり、企業のビジネスでの場ではチームでの合意形成のための論理思考が大事だということです。



 



私は、データ分析は常に論理思考(ロジカルシンキング)という土台があり、その上でアプリケーション(手段)として機能するもの、と考えています。



 



そのためにも、データ分析のツールや手段で何とかなるだろう、という発想に走らないようにくれぐれも気を付けて欲しいものです。



AI(人工知能)の時代には、分析作業は機械頼みで十分かもしれません。



大事なのはそこへのインプットを決めることとアウトプットを解釈することです。そこには人の論理的な思考がまだまだ必要です。


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