無題



 



 



「データ分析に使うデータは少ないより多いほうが良い」



分析の精度や偏りを避ける意味で、一般的に正しいと思います。



でも多くの人が見逃している致命的な落とし穴もあります。



例えば手元にあるデータを全て使って次のような分析結果が得られたとしましょう。



 



(1)運動施設利用者全員にアンケートを取った結果、ランニングマシーン



  への評価が高かった。もっとスムーズに予約が取れて、待ち時間も短いと



  更に良いという意見が多数得られた。



(2)展示会来場者の年齢は60代が最も多く、満足度スコアも全体平均で



   92点と大変好評だった。



 



これを「結論」として、必要なアクションを取って良いでしょうか?



次のことを是非確認してみてください。



 「このデータはどの範囲で集められたものか」



 



(1)は「運動施設を利用した人だけ」から集めたデータの結果です。



既利用者の満足度を更に高めるのが主目的であれば有効な情報です。



でももし稼働率を上げるために、新規利用者を呼び込むことが目的であれば



これらのデータが示すものは、新規利用者の声を代弁はしていません。



(2)も同様に、60代のスコアは高いかもしれませんが、メインターゲット



が40代だとすれば、この偏りを無視することで間違ったアクションを



取ることになります。



 



ポイントカード利用者のデータだけを使いながら、新規顧客を増やす手段



を考えようという場合も同じく注意が必要です。データの入手可否という課題



はありますが、まずは自分が見ている範囲と目的をよく照らし合わせること



から始めましょう。あまり意識されていないことが多いようですので。





本日発売の『日経情報ストラテジー6月号』。
「間違いだらけのデータ分析」連載第15回は、回帰分析編の第2回。
3つの実務応用事例を書きました。

事業のゴールにロジカルに到達するためのKPI設定法など、いかにも”データ分析”的内容で「なるほど、こうやって役に立つのか」と腹落ちされると思います。

6月1日実施の「課題解決のためのデータ分析入門」セミナーの案内も1ページ使って宣伝頂いています。


毎回満席のセミナーですので、こちらもよろしくお願いします!


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5月28日(木):SMBCコンサルティング主催



 『ビジネスデータ分析 実践基礎講座』に登壇します。



 



PC(Excel)を使わないで初めて行うデータ分析基礎研修です。



いつもの”手を動かして”学ぶ研修・セミナーと異なり、たっぷりと”頭を使って”学んで頂くセミナーです。



是非ご検討ください。



http://www.smbc-consulting.co.jp/company/seminar/tokyo/month/201505/seminar_20150186-01.html



データをそのまま使うのではなく、何かの”軸“で分解することで深掘り



ができます。その際、理論的な”軸“を考えるだけでなく、実践的な視点が



必要です。今回はその二つ目『対策のイメージは浮かぶか』について。



 



実務家のデータ分析のゴールの一つは、



「具体的な対策(アクション)が取れる」 ことです。



 



例えば、”天候“という軸で売上実績を分解し何か分かったとしても、



天候はコントロールできないため、効果的な打ち手に繋がりません。



これでは、実務的な観点からは”使えない“分析結果となってしまいます。



逆に、“年齢”軸で売上実績を分解した場合、その結果から“30代”への



売上に問題ありと分かれば、その年代向けの対策を具体的に想定できます。



この視点を分析の早い段階で持てば、分析の優先度がはっきりします。


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