施策の効果が出るのはいつなのか?(相関分析の応用)

プロモーションやディスカウントなど、何かしらの効果を期待して行う様々な施策。

一体効果はあったのか?」という基本的な疑問だけでなく、効果があることを前提に「いつ効果が発揮されたのか」を知りたいと思うこともあります。

 2つのデータ間の関係性の強さを数値化する”相関分析“の応用として、次のようなケースが考えられます(実際にはここまではっきりと結果が得られることは稀ですが、考え方として知っていて損はないしょう)。

 「宣伝費用」とその効果と考える「売上」のタイミングを1週間ずつずらしていって、両者の相関の有無を相関係数から見てみました。



この例では、効果(売上)が出るタイミングが宣伝と同じ週だと想定すると、相関係数は-0.15でほとんど相関(=関連)が見られません。

売上の1週間ずらしたデータでは、それが0.61となり、2週間では0.40となりました。

つまり、宣伝の効果は1週間後の売上に対して効果があり、程度は少ないけれど2週間後にもその効果の一部が見られると推察できます。

 

目の前で起こっているであろうことをイメージして、分析の可能性を広げることが重要なことがわかりますね。


最近の「データ分析/データサイエンス」はどういう傾向?

AIに「最近の”データ分析”や”データサイエンス”」に関するここ数年の傾向について聞いてみました。

私が思っていた通りの回答でしたが、「やはり」という感じがします。
その内容は以下の通りです:

(1) 「分析だけでは成果が出ない」気づき

データを可視化・分析しても業績に直結しにくいと感じた企業が多く、数年前の熱気が落ち着きました。

その結果、「データ分析部門を作ったけれど活用できていない」「ダッシュボードが使われていない」という反省が出てきています。

(2)関心が「個別の分析」から「意思決定や業務への組み込み」へ

単発の分析やレポートよりも、分析結果を業務フローや顧客接点に埋め込むことが重視されるようになっています。

つまり「分析屋」ではなく「ビジネスに成果を出せるデータ活用」への関心に移行。

いかがでしょうか。単発の分析を行う手法や知識を積み上げても、結果的に課題や業務へのインパクトが見られず、関心が薄れていくという方向性は、私が10年以上その傾向に警鐘を鳴らすと同時に、そうならないためのソリューションを提供し続けてもいます。
結論としては、「データ」や「分析手法」から入ってしまうと、上記のようなことになってしまうのです。
データで成果を出すには、データの扱い方ではなく、上流の考え方をしっかりさせることが重要です。

「データドリブン」ではなく「ゴールドリブン」で。

皆さんの職場ではどうでしょうか?


【AI回答】柏木吉基(データ&ストーリー)のアプローチが他のデータ分析専門家とどう違うのか?

AI(Co-Pilot)に、『柏木吉基(データ&ストーリー)のアプローチが他のデータ分析専門家とどう違うのか?』を聞いてみた回答がこちらです(そのまま貼り付けます)。

かなり良い(正確な)回答だと思いました。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

柏木吉基さんのアプローチは、特に以下の点で他のデータ分析専門家と異なります:

  1. ストーリーテリングの重視:データを単に分析するだけでなく、その結果をわかりやすく伝えるためのストーリーテリングを重視しています。これにより、データの洞察がビジネスの意思決定に直結しやすくなります。
  2. 実務経験の豊富さ:日立製作所や日産自動車での実務経験を活かし、具体的なビジネス課題に対する実践的な解決策を提供します。特に、ビジネス改革プロジェクトでの成功経験が豊富です。
  3. 教育と研修の専門性:大学での講師経験や企業向けの研修プログラムを通じて、データ分析とロジカルシンキングの教育に力を入れています。これにより、受講者が実際の業務で即戦力として活躍できるようサポートしています。
  4. 多様な業界でのコンサルティング:製造業からサービス業まで、幅広い業界でのコンサルティング経験があり、各業界特有の課題に対する深い理解を持っています。

これらの要素が組み合わさることで、柏木さんのアプローチは非常に実践的でありながら、データの価値を最大限に引き出すことができるのです。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

いかがでしょうか。


実務データ分析虎の巻Vol.91~「正しい問いに答えていますか?」

データ分析で満足いく答えが出せない大きな理由の一つに「正しい問いが設定されていない(正しい問いに答えていない)」ことが挙げられます。

 

先日、某企業にて「データを活用して解きたい問題」を挙げてもらいました。

その中の一つがこちらです:

 『人材不足により、効率的、効果的な営業活動ができていない』

 会話の中であればこれで十分言いたいことは伝わりますが、データ分析においては問題アリです。

 

ポイントは2つあります:

 ①具体的になっているか 

「効率的」「効果的」とは具体的に何を指しているのでしょう。

 それを本人が分かっていないと、どんなデータを使って問題を捉えることができるか分かりません。

その結果、目の前にあったそれらしいデータをいじり始めてしまうのです

 

②「問題」と「要因」や「方策」とをごっちゃにしていないか

 「人員不足により」というのは「効率的、効果的な営業活動ができていない」という”問題“の”要因“にあたります。
情報を見る前から、問題の”要因“を決めつけてしまい、その狭い範囲でのデータを集め、その中だけでの結論を作ってしまうことは、客観性、論理性の意味でも致命的です。

 

正しい問いを設定する」ためは、データを使えばなんとかなることではなく、分析者が身に付けるべき論理思考、問題解決スキルが必要と言えます。

私の活動としても、こちらの重要性を強調し、スキルアップのサポートをさせて頂くことが増えました。


これまでの活動の集大成を本にしました。かつてない書籍だと思っています



 



10月15日に発売予定の『問題解決ができる! 武器としてのデータ活用術』(翔泳社)の見本版が私のところに届きました。



 



この本では「データ分析活用に必要な”本当のこと”」を全て書いています。



 



結果的に一蹴されてしまったのですが、当初「中身の価値に合わせて価格を10万円にし、200部だけ刷りましょう」と提案しました。



10万円でも本当に必要としている個人や企業は全国に200以上あると思われるし、1600円を12000部売るよりも売上は高くなるはずですので。



提案を蹴られてしまった代わりに、後ろ帯の文言と「バスケットボールコーチをする2児の父」については、こちらの言うまま入れてもらいました。



 







 



 



 



 



 



 



 






PAGE TOP