データ分析とデータ活用の違いとは何か

私のキーワードは「データ活用」です。
どんなに素晴らしいデータ分析をしても、自分の目的に対して適切に“活用”できない限り、データを使いこなしたとは言えません。

そして、この点で多くの人が行き詰っていることも事実です。

 データ分析とは、このデータ活用の極一部の作業でしかありません。
多くの人がこの部分のクオリティを上げることだけに一生懸命になっていますが、これだけでは、データ活用に近づくことはできません。



データ分析そのものは作業であり手段です。
その手段は適切な目的に対して、適切な形で使われて初めて活かされます。

この図の中では特に(1)の箱、そして(3)の箱のスキルも取得できると、(2)の手段としての「データ分析」の強力な下地となり、本当の意味で「データを活かす」ことができます。

(1)や(3)の中身は、単純な「知識」や「方法論」ではありません。

ここが難しいところですが、何とか突破さえできれば、あとは場数と経験でぐんぐんとその価値あるスキルを伸ばすことができます。


全国の自治体職員の皆様の「データ活用」をお手伝いしています

日本全国の市町村などの自治体職員の皆様に向けて、「自業務でのデータ活用」スキル育成のお手伝いさせて頂いております。

データ活用といっても、「自治体サービスの一部をデジタル化する」や「自治体DX」というものとは一線を画し、あくまで職員個人が自分の業務での成果を適切に出すために必要なスキルの育成と実践を行っています。
いわゆるEBPM(Evidence-Based-Policy-Making:根拠に基づいた政策形成)にも直接結びつく内容です。

特にこの6月7月は全国を訪問していますが、今年度予定されているサポート自治体は以下の通りです(順不同):

・和歌山県
・鹿児島県鹿児島市
・東京都千代田区
・新潟県長岡市
・新潟県燕市
・広島県福山市
・富山県富山市
・北海道真狩村

これらの自治体は既に数年にわたって継続的にお付き合いさせて頂いていることろが多く、成果を着実に出されてきています。
今求められているのは、コンサルによるソリューションの提案ではなく、その地に暮らして働いしている職員の皆さん自身の問題解決力や提案力だと思います。
それを「データ」という客観的な情報を駆使して実現していくことが大事だなと感じています。


データ活用に必要なスキルは「手段」ではなく「上流」

データ分析」でもなく「統計」でもなく、「データ活用」に注目が集まっています。

ここでいう「データ活用」とは、業務上のゴールがあり、ゴール達成のために最適な意思決定や行動を取るための情報をデータから得ることを指します。

当然、多くの企業や自治体など組織は、これを欲している訳です。

一方で、「分析手法」や「データサイエンステクニック」「統計知識」といった”方法”や”手段”の積み上げでは、問題解決や合理的な意思決定といった組織での活用にはつながらないことを多くの人が身をもって体験されたからだと感じています。

となると、その「データ活用」のために必要なスキルとは”手段”に関する学びではなく、その”手段”を何のためにどう使うのかを設計する”上流”の思考力ということになります。

私のプログラムでは、その具体的な内容は「データ活用のためのゴール設定」や「仮説立案」、「正しいデータ選択」などになります。

これらに重点を置いたスキル育成プログラムをご提供しています。


アンケートの質問の作り方

自分が考えたビジネスをデータで検証するための「アンケートの作成とその集計、分析」ですが、アンケートの質問次第で、結果の質が大きくブレます。

 例えば、

多くの外国人がより長く日本の企業に留まるために必要な施策とは?」

 というテーマで、外国人就労者にどのような質問をすべきかを考えて議論します。

すると、学生からは次のような質問例が頻発します:

 ・あなたは今の職場環境に満足していますか?

・あなたは今の職場での人間関係に満足していますか?

・あなたは今の給与レベルに満足していますか?

・あなたは今の仕事にやりがいを感じていますか?  など

 いずれも質問の意図は理解できますが、このような関係にはなっていないでしょうか?



つまり、学生の頭の中では、AとBはつながっている(勝手につなげている)のですが、

それが主観的な想定であるため、せっかくの「データによる客観的な事実の把握」が台無しです。

 

現状の職場に満足していても、それ以外の理由で帰国する人もいるでしょうし、その逆もしかりです。

であれば、直接的に”A”に関わる質問「あなたは長期滞在する意思はありますか?」「その理由は何ですか?」などを聞く必要があります。

このような関係図を見せながら(書かせながら)議論していくと、自分のロジックに飛躍があること、もっと良い質問の仕方があることに気づけます。


2025年度(2025年4月~2026年3月)の空き状況

現在、2025年度(2025年4月~2026年3月)の空き状況をご案内しております。

「データ分析活用」「データ活用」「問題解決」などのテーマで実践的なプログラムをご希望の方は、お気軽にご相談ください。

・2025年6月~2026年1月 :各月、若干ではございますがピンポイントで単発のご依頼に対応がございます(月により1~3日程度)

・2026年2月       :柔軟にご希望の日程や日数に対応が可能です

限られた日程ではございますが、可能な範囲で対応させていただきますのでご相談下さい。

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