部門間の業務連携が進んだ理由とは?



 



中部地方の中小メーカーをサポートしています。



これまで、営業部門が販売実績のあった製品や顧客情報だけを管理していたのですが、どうしても既存ビジネス維持の範囲を超えられないというリスクをずっと抱えていました。



関連部門が集まり、社内横断的なデータ活用の議論を行いました。



 



今までのデータ活用範囲を広げ、受注の如何によらない顧客接点情報や、属性など、幅広くデータを収集、管理、分析できる指標を決めたのです。



 



現場への追加負担は最小限に、でも効果の高い有効な指標をかなり丹念に選び取り、昨年よりデータを取り始めました。



具体的には、インプットとして「顧客属性」「顧客接点ポイント」などスループットとして「営業プロセスの効率」、アウトプットとして「受注率」「受注額」など、個々の指標は単純なれど、全体プロセスとしてそれぞれがつながって意味を成すような形を目指しました。



 



結果、今までは単純に「こういう受注結果でした」としか言えなかったものが、顧客の姿や受注/失注の傾向の差などが見えるようになっただけでなく、顧客アクセスから製品開発に至る、この会社の一連のビジネスの流れがつながって見えるようになってきました。



 



これらの情報からは、製品開発など他の業務にとっての価値も生まれ、同じ指標データをもとに、部門をまたいだ議論が始まっています。



 



分析の手法も大事ですが、その前にいかに質の高い設計ができるかが勝負を大きく分けるなと改めて感じました。



 



皆さんが普段見ている指標は、全体像と整合性を吟味した上で作られたものでしょうか。何となく毎年の流れで見ているものでしょうか・・・





 



 



このところ、リサーチ関連企業、データ分析アプリケーション企業、ITシステム企業(部門)といった「データ分析」の専門家とも言えるクライアントからのご依頼が増えてきました。



 



「なぜ、私に?」と思ったのですが、その共通した悩みが分かると疑問が晴れました。



つまり、データ分析結果を出すことはできても「それを(実務で)活用する」というところにどうしてもリーチできていない、という共通の課題です。



 



これまでは分析手法やシステム、知識があると夢のようなことができる、といった触れ込みが多くみられました。もちろん技術は進歩し、私から見ても凄いことができるようにはなったのですが、それだけでは実務へのデータ活用が無理なことが現実問題として表に出てきています。



 



本質は、“分析者の課題解決スキルとビジネスの理解”です。



 



今は分析をする人と、それを活用する人が分離しています。



そして両者の知識や認識のギャップは想像以上に大きく、技術や機械では埋められないのです。ここに重大かつ致命的な課題があります。



 



私が考えるあるべき姿は、「使う人=分析する人」です。



 



そのために「使う人」の課題解決思考と基礎的な分析スキルを同時に鍛えることが最も早く、裾野の広い組織力強化対策だと思っています。



例えば、



・目の前の実務課題をどうデータ(分析)と繋げるか。



・分析結果をどうストーリー立てて相手に伝えて動かすか?



 



などが活用のためのキーになりますがスカッと抜けていることが多いのです。



ここが抜けているという事実にすら、実務経験が無い人には見えていません。



 



皆さんの職場ではいかがでしょうか?



あけましておめでとうございます。
多くの方々のご支援のお蔭で、2016年も充実した一年となりました。
2017年もこの勢いで走り続けたいと考えております。



 



「データ分析活用」(あくまでデータサイエンスや機械学習、AIといった最新のものではなく実務でのデータ活用)の需要が本当にどんどん高まっていることを感じます。



 



また、情報システムに多くの投資をしたものの、活用できていない、パフォーマンス向上に直接繋がっていない、などの課題やお悩みは業種、業界を問わず多く耳にします。



 



そのソリューションは制度やプロセスもあるものの、多くの場合、現場でデータを使う人の人的ソフトスキルが鍵になります。



そのソリューションを提供し、多くの企業や組織での「データ活用によるパフォーマンス向上」を実現することができています。
このような背景の中、 異なる複数業界での大手企業での年間レギュラー講座を持つことにもなり、組織力向上のための必須スキルだという認識が強くなっていると思います。



 



独立3年目となる2017年、引き続き皆さまのご支援を賜りますよう、お願い申し上げます。
 また、皆さまにとりましても良い一年になりますように。



第2回の今回は、



ロジシンといっても、テクニック云々の前に「気持ち」の面でゆるゆるだと、何をやってもダメですよ



 



というあまり言われていない根本論について書きました。



自分で「自分がどんな思考に甘んじているのか」を意識しないと、テクニックだけではそこから抜け出すことは難しいのです。



 



これはいくらロジカルシンキングの本を読んでもクリアできる問題ではありません。



不思議とあまり表だって語られていないのです。



 



是非、課題解決家になるためにご覧ください。



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