実務データ分析虎の巻Vol.51 (部門間の業務連携が進んだ理由とは?)


部門間の業務連携が進んだ理由とは?



 



中部地方の中小メーカーをサポートしています。



これまで、営業部門が販売実績のあった製品や顧客情報だけを管理していたのですが、どうしても既存ビジネス維持の範囲を超えられないというリスクをずっと抱えていました。



関連部門が集まり、社内横断的なデータ活用の議論を行いました。



 



今までのデータ活用範囲を広げ、受注の如何によらない顧客接点情報や、属性など、幅広くデータを収集、管理、分析できる指標を決めたのです。



 



現場への追加負担は最小限に、でも効果の高い有効な指標をかなり丹念に選び取り、昨年よりデータを取り始めました。



具体的には、インプットとして「顧客属性」「顧客接点ポイント」などスループットとして「営業プロセスの効率」、アウトプットとして「受注率」「受注額」など、個々の指標は単純なれど、全体プロセスとしてそれぞれがつながって意味を成すような形を目指しました。



 



結果、今までは単純に「こういう受注結果でした」としか言えなかったものが、顧客の姿や受注/失注の傾向の差などが見えるようになっただけでなく、顧客アクセスから製品開発に至る、この会社の一連のビジネスの流れがつながって見えるようになってきました。



 



これらの情報からは、製品開発など他の業務にとっての価値も生まれ、同じ指標データをもとに、部門をまたいだ議論が始まっています。



 



分析の手法も大事ですが、その前にいかに質の高い設計ができるかが勝負を大きく分けるなと改めて感じました。



 



皆さんが普段見ている指標は、全体像と整合性を吟味した上で作られたものでしょうか。何となく毎年の流れで見ているものでしょうか・・・



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