実務データ分析虎の巻Vol.57(ビジネスにおける「クリティカルシンキング」教育って何?)




 



 



多摩大大学院で「クリティカルシンキング」を社会人大学院生に教えています。



前から気になっていたのは、いわゆる(日本以外の)ビジネススクールで「ロジカルシンキング」や「クリティカルシンキング」をビジネス科目として正式に教えているところはあるのか、あるとすればどのような内容を教えているのかということでした。



 



そのような中、ワシントン大学のビジネススクールでクリティカルシンキングを教えている教授とコンタクトが取れ、授業内容の情報交換をしたところ、いくつかの大学院で共通して教えているテーマが「課題設定・定義」ということが分かってきました。



 



 最初の課題設定が不適切だと、その後正しい答えに行き着かない



 



この本質的なことに思い切り重点を置いて、ビジネスケースや演習でスキルを磨きます。しかも、ワシントン大学では、私のクラス同様、個人演習とグループディスカッションでの演習を取り入れています。



つまり、企業のビジネスでの場ではチームでの合意形成のための論理思考が大事だということです。



 



私は、データ分析は常に論理思考(ロジカルシンキング)という土台があり、その上でアプリケーション(手段)として機能するもの、と考えています。



 



そのためにも、データ分析のツールや手段で何とかなるだろう、という発想に走らないようにくれぐれも気を付けて欲しいものです。



AI(人工知能)の時代には、分析作業は機械頼みで十分かもしれません。



大事なのはそこへのインプットを決めることとアウトプットを解釈することです。そこには人の論理的な思考がまだまだ必要です。



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