実務データ分析虎の巻Vol.50 (課題指標と分析データはマッチしていますか?)


課題指標と分析データはマッチしていますか?



 





 



 



先日、とあるメーカーにて実際の業務課題を用いたデータ分析による課題解決ワークショップを行いました。



その中で、同じ”売上減“という課題をどういう指標で捉えるかによって、その後の分析の成否が大きく変わることを実感頂きました。



 



皆さんは、“売上減”の課題をデータでどう表現するでしょうか?



 



「売上の(対前年)変化率」ですか?



「売上額」そのものを使いますか? 



 



実はこの選択一つで、「悪者はだれか」が変わってきます。



 



例えば、「変化率(減少率)」の大きさだけである商品の良し悪しを評価すると、下落した売上額が少なくても、その率が大きければ“悪者”と認定されます。「売上額」の大小を評価軸とすると違う結果が出ます。



 



でも問題は“結果が変わる”ことだけではありません。



 



この差を意識せずに、「変化率」で特定された悪者について深掘りするとどうなるでしょう。



例えば、その商品の顧客属性や、販売のロケーションなど(静)的なデータ、つまり変化しない固定情報を調べても、変化率という(動)的な指標との関係とうまくつながりません。



 



このように目的と分析対象の指標前提がマッチしないまま分析を進めるうちに、「分析してもどうも良い結果が得られない」となってしまうのです。



 



「顧客層が変わった」「販売ロケーションを変えた」といった(動)的な情報とであれば”変化率“という結果をうまく説明できるかもしれません。



 



みなさんは、上位の指標と個々の分析指標の概念をマッチさせて分析できているでしょうか。



関連記事

  1. 実務データ分析虎の巻Vol.68(データの違いを山の形で見つける)

  2. ad tech tokyo 2021で講演『マーケターのためのデータ活用思考法』

  3. 実務データ分析虎の巻Vol.83~クロス集計表と相関分析の関係

  4. Noteコラム『データ分析活用:行政と民間はここが違う 』

  5. 翔泳社主催『Excelによる事業利益シミュレーション基礎講座』(7/30)

  6. 【締め切り迫る!】翔泳社主催『実務で成果を出す、5つの「データ活用力」養成講座【オンライン】』(10/5)

PAGE TOP