『日経情報ストラテジー』「マネージャのためのデータリテラシー講座」第8回
の今回は”グラフリテラシー(グラフを正しく読み取る力)”について。
見た目や視覚に頼り過ぎると、騙されたり、勘違いしたりしがちなグラフ。
数字そのものや、まとめ方自体が間違っていなくても受け取るメッセージが同じになるとは限りません。そこに落とし穴があるのです。
そこで、正しく情報を読み取るためのスキルとは、について書きました。
今回は、次の3点について
1)折れ線グラフの「基点」はどこか
折れ線グラフの最初(基点)を100と決め、そこからの推移を相対値で表すグラフをよく目にします。ところが、基点をどこに取るかによって、その印象はガラリと変わります。つまり、作成者が恣意的に印象操作することや、間違ったイメージを与えるリスクがあるのです。
2)省略された「軸」の危険性
棒グラフの縦軸など、一部の縮尺を省略して書くと、見た目の印象(とくに変化の幅)が変わります。恣意的に変化を大きく見せようとすると、この手が使われることが多いようです。見る側としても注意が必要です。
3)印象が2乗にも3乗にもなる「立体」マジック
立体の棒グラフや、3次元を意識した球体のバブルチャートなど、書き手に何ら意図が無くとも、見る側に課題な印象を与える(実際の数値の2乗や3乗の大きさの印象を与える)ことがあります。”見た目がきれい”にこだわり過ぎると”正確さ”を失ってしまいます。
ネタが多いので次号にも続きます。
また、今年後半には、これらマネージャ向けの内容を演習と混ぜて、日経BP社よりセミナーに昇華させることも計画中です。
是非お楽しみに!