実務データ分析虎の巻Vol.86~「正しいデータを使う」はこんなにも難しい


「正しいデータを使う」はこんなにも難しい

「XX業界での人手不足が問題となっている」

 例えばこの問題をデータで表現・把握する場合、どのようなデータを使えば良いでしょうか。

 とあるワークショップで出てきたのが、XX業界での就業者数の推移を示す(折れ線)グラフでした。

大幅な右肩下がりのグラフが、事の深刻さを物語っている・・・・・と言いたかったのだと思いますが、私はここで”待った“をかけました。

 

なぜなら、ここで定義した問題は「不足」であって「減少」ではありません。

グラフと問題が一致していないのです。

 

不足」を示すのであれば、必要な人手(需要)に対して、現在の人手(供給)が足りていないことを示さなくてはなりません。

分析者の中で「減少しているのだから不足が起きているに違いない」と想定してしまうことで、データの客観性と論理性がつぶされてしまっています。

 

”何が言いたいのか“

つまり、「問題を具体的に明確にし、適切なデータを選び取る」のは、分析手法や統計以前に最も大事な出発点と言えます。これが合っていなければ何をやっても無駄だからです。 

 

このような演習やワークショップを実施する機会が民間、自治体などで大変増えました。


関連記事

  1. (1/25) 多摩大大学院「クリティカルシンキング」体験授業

  2. 『日経情報ストラテジー』連載「マネージャのためのデータリテラシー講座」

  3. 翔泳社主催『実務で成果を出す、5つの「データ活用力」養成講座【オンライン】』(2/7)

  4. 日経BP主催「課題解決のための」データ分析入門終了!

  5. 地方創生!RESASフォーラム2017の講演動画 公開です

  6. 新潟県燕市PRサポーターにも就任しております

PAGE TOP