分析手法の前に絶対必要なこととは
徳島県立富岡西高校(SSH指定校)の「データに基づいた研究」授業をSSH(スーパーサイエンスハイスクール)の中で実施しています。
このプログラムの中では、それぞれの生徒が、自分のプロジェクト(地域に関連する提案や問題解決)をデータに基づいて行いながら、3年間を通じてそのスキルを身に着けていくものです。
こちらが1年生向けの内容の一部です。
そもそもデータとは何のためになぜ必要なのか、を理解してもらうことが大事だと考えています。
自分で持っている情報や知識は極めて限定的なため”主観“でしかありません。
その主観に合う都合の良いデータを集めれば良いということではありません。
自分の知らないことをデータで示し、客観性を高めることが目的です。
これが身に付いていないと、そこら辺にあるデータを集めては「こんなことがデータからわかりました」ということにすぐになってしまいます(そして社会人でもそれが起こっています)。
この時期に、「データからの情報の読み出し方」のテクニック(だけ)を伝えるのは、本当に危険だと考えています。
(この売上データから何が読み取れるかな)といった問いかけやテクニックの訓練をしてしまうと、「データ分析とは、既存データからうまく情報を引き出すこと」だと勘違いしてしまいます(そのテクニックはある部分で必要ですが、データ活用全体からみれば、ごく一部、しかも機械でできる部分です)。
この勘違いが起こらない/染みつかない前に、本質的なデータ活用について身に着けてほしいと思っています。
私のs企業や自治体での社会人向け研修プログラムでも最も大切にしているポイントです。